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高血圧によいこと、貧血にわるいこと

高血圧は代表的な生活習慣病の一つです。原因は様々で食事や運動・精神状態など生活習慣が大きく影響します。一つひとつは小さな要因であっても長い間の積み重なりになって高血圧と呼ばれる状態になってしまいます。健康診断で血圧が高いと出てしまった方は一度ご自身の生活を見直してみてはいかがでしょうか。
私たちの体は絶えず心臓が脈を打つことによって栄養や酸素を体全体に送り出し、老廃物や二酸化炭素を回収します。血がドロドロになってしまったり動脈硬化により血がうまくながれなくなったりすると血圧が上がります。高血圧になると狭心症や腎機能低下を引き起こしたり、動脈が詰まってしまうと脳出血や失明・血管の破裂などのおそれがあります。



 

血圧を測定すると「最高血圧」と「最低血圧」が表示されます。
最高血圧は120〜130mmHg、最低血圧は80〜85mmHg が正常値とされていますが、血圧は一日のうちでも変動します。

朝と昼では値が変わってくるでしょうし運動や食事の影響も出ます。ですので、あまり細かい数値にはとらわれずに自分の血圧がだいたいどの程度かを把握しておくことが大切です。「いつもより数値が高めだな」と感じたら最近の生活が体に負担をかけていなかったか見直してみましょう。

 

塩分が多いと血液中のナトリウム濃度が増加して、その濃度を薄めようと水分をたくさん取り込みます。そうすると全体の血液量が増えるので血圧が上がります。血液量が増えても血管に弾力性があれば血管への抵抗は少なくなりますが、動脈硬化があると弾力性も弱くなるので抵抗が強くなり血圧が上がります。

高血圧の人の食塩摂取量は「1日6g未満」と目標が設定されています。これはかなり少量ですね。また、グラム数で言われてもピンとこないかもしれません。心がけたいのは「塩気の多いものを少し我慢する」ということです。食事をするときに小鉢を一つ減らしてみる。お酒のおつまみを味の濃いものから出汁を効かせた薄味のものに替えてみるなど、ちょっとした気遣いで塩分の摂取量は変わってきます。ぜひチャレンジしてみてください。

 

こちらも基本的なことですね。無理な運動は心臓に負担をかけてしまうのでジョギングなど軽い運動から始めましょう。ヨガや太極拳などは意外と体力を使いますし、呼吸法もしっかりと深くするやり方なので精神的にもリラックスできます。運動をすると血圧をあげる働きのある体内物質が減り、反対に血圧を下げる体内物質が増えます。そして血流がよくなると血管が拡がって血管抵抗が少なくなります。するとナトリウムが排泄されていくので血圧も下がります。また、運動によって肥満が解消されたり精神的ストレスも発散できることも血圧低下につながります。

最後に貧血について。貧血は鉄分やビタミン減少が原因のひとつになります。貧血は特に女性に多いですが、食事に気をつかったりサプリに頼ってみたり努力されているかと思います。注意したいのはコーヒーや紅茶の摂取についてです。コーヒー・紅茶・緑茶には「タンニン」という成分が多く含まれています。タンニンは鉄と反応しやすく体内の鉄分を奪ってしまいます。鉄分が不足すると赤血球が減って貧血に至ります。貧血気味の方は食後にコーヒーなどを飲むと鉄分がうまく吸収できなくなるので注意が必要です。お茶でしたらタンニンが比較的少ない麦茶がおすすめです。



院長・藤本はたまに献血に行っています。血液の検査結果がわかるので自身の健康チェックにもなります。みなさまもご自身の健康に余裕ができたら、ぜひ献血もいってみてください。

『群馬県赤十字血液センター』ウェブサイト ←こちらで輸血用血液状況が確認できます。



  
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